今月の歌舞伎座 第三部『東海道四谷怪談』。民谷伊右衛門を仁左衛門丈がなさっています。
「色悪」で真っ先に名前が挙がる役の一つです。

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写真は”伊右衛門浪宅の場”の伊右衛門のかつらです。

伊右衛門は『仮名手本忠臣蔵』の義士と同じ塩谷浪人でありながら、”仇討ち”どころか家臣の頃から横領をしていたような悪人という設定。

月代の手入れをせずに伸び掛けている様を、熊の毛を貼る事で表しています。月代が伸びた様子を表す方法は色々ありますが、熊の毛を使うと色気が出ます。

髷は御家人髷と言って、これも浪人や無役の御家人、その中でも少し悪かったり手強かったりする役に使われる事が多いです。さらに刷毛先を少し曲げることによって、崩れた雰囲気になります。

【鴨治欽吾/聞き取り総務】
※写真撮影 岩田アキラ 写真違う物と変更いたしました