稲瀬川勢揃 赤星十三郎 |
稲瀬川勢揃 弁天小僧菊之助 |
「六本木歌舞伎2022 ハナゾチル」は「青砥稿花紅彩画」(白浪五人男)をモチーフにした新作歌舞伎。
浜松屋見世先、稲瀬川勢揃 極楽寺等はかなり元の歌舞伎狂言に近い形で演じられています。
稲瀬川勢揃の拵えも基本的には同じですが、演じる方のお好み、劇場の大き、共演者とのバランス、演出の意図によって、古典の演目であっても全く同じにはならない物だそうです。
(今回は公演前に写真を撮らせてもらう余裕が無く、掲載した写真は両方とも以前に古典の白浪五人男の為に結い上げた物です。)
赤星十三郎と弁天小僧菊之助は、共に前髪のある若衆髷ですが、かなり雰囲気が違います。
赤星十三郎は「以前は武士の中小姓」。髷はきちんと整えられ、中剃りも青い。
それに対して「岩本院の児(ちご)上がり…女に化けた美人局…」と言う弁天小僧菊之助の女装してない素の姿は、かなりグレた雰囲気です。
刷毛先が曲がっていて、中剃りの所も少し伸びた感じのむしりになっています。
【鴨治欽吾他/聞き取り総務】
※写真撮影岩田アキラ(赤星十三郎)